令和6年度 下期 機械 問17
均等放射の点光源の平均光度と、斜め下の点の水平面照度


出典:一般財団法人 電気技術者試験センター 令和6年度 下期 第三種電気主任技術者試験 機械科目 問題(問題文・選択肢は改変せず、公開PDFの該当ページをそのまま掲載しています)
解説
**(a) 平均光度**
均等放射の点光源は、全方向(全立体角 4π sr)に同じ光度で光を出す。光度は「単位立体角あたりの光束」なので
I = F / 4π = 3 000 / (4π) ≈ 238.7 cd
正解は(2)。
**(b) B点の水平面照度**
光源からB点までの距離は r = √(2² + 1.5²) = √6.25 = 2.5 m
B点での法線照度(光の向きに垂直な面の照度)は、距離の逆2乗の法則から En = I / r² = 238.7 / 6.25 ≈ 38.2 lx
水平面は光の向きから傾いているので、入射角 θ(鉛直線と光線のなす角)の余弦を掛ける。 cosθ = 2 / 2.5 = 0.8 Eh = En × cosθ = 38.2 × 0.8 ≈ 30.6 lx
正解は(3)。
落とし穴は、cosθ の掛け忘れ(38.2 lx は選択肢にないので気付きやすい)と、距離に高さ2 mを使ってしまうこと。Eh = I cos³θ / h² の形で覚えていても同じ値(238.7 × 0.512 / 4 ≈ 30.6)になる。
選択肢ごとの理由
- (1)(a)191 は光度にさらに cosθ = 0.8 を掛けた値で、光度の定義には角度は入らない。(b)10 lx になる素直な筋道は見当たらない。
- (2)(a)は正しい。I = 3 000/(4π) ≈ 239 cd。(b)24 は水平面照度にさらに cosθ を掛けた値(30.6 × 0.8)。cosθ は1回だけ掛ける。
- (3)(a)318 cd になる素直な筋道は見当たらない。(b)は正しい。r = 2.5 m、Eh = 238.7/2.5² × 0.8 ≈ 30.6 lx。
- (4)(a)477 は 3 000/(2π) で、半球(2π sr)に出すとした値。(b)61 は 477 cd を使って同じ計算をした値。均等放射は全球 4π sr。
- (5)(a)955 は 3 000/π とした値。(b)122 は 955 cd を使って計算した値。
この論点は、データセンターの現場でこう出てくる
照度の計算は、データセンターのサーバ室の照明設計と、照明のエネルギー管理に関わる。 サーバ室はラックが背の高い壁のように並ぶので、天井の照明から斜めに当たる光が多く、通路の床面やラックの前面で照度が足りなくなりやすい。保守作業ではラックの前面・背面でラベルや配線を読む必要があるので、床面の水平面照度だけでなく、ラック面の鉛直面照度も設計で確認する。この問題の「斜めの点では距離が延び、さらに cosθ で弱まる」という計算は、照明器具の配置を決める基本になる。 一方でDCは無人の時間が長いので、人感センサーで照明を消す運用が一般的。照明の電力は小さく見えても、熱としてサーバ室に入るので空調負荷を増やす。必要な照度を必要な時間だけ確保する、という考え方がPUE改善の一部になっている。
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